書評

シンプルと殺風景はどう違うのか。理想のシンプルさとは?

こんにちは。ケンゴンです。

今回は紫苑さん著の「71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活」です。

コロナ禍の影響もあり、マネー本が多く出版され続けていますね。
今も書店に行けば入り口近くの平積みコーナーに「FIRE」「投資」「米国株」などの単語が踊る、多くのマネー本が積まれているのをよく見ます。
私もお金の勉強に関する本を読み漁っていた時期がありましたが、ここしばらくは遠ざかっていました。そんな中で、目につきましたのがこの本。

節約生活、とのことで一種のマネー本のカテゴリーに入るのでしょうか。
なにより、表紙に映られているのは著者さんなのですが、その写真がとても魅力的で手に取った次第です。

著者の紫苑さんは御年71歳のブロガーさんです。10年前に「着物」についてのブログを開設し、運営されていたようで、今は節約生活のスキル、ノウハウをテーマにブログを執筆されているそうです。

本の中に掲載されているご自身の写真が素敵ですね。凛とした姿が印象的です。
具体的な節約の知恵や、その考え方について、過去のご自分の経験談を交えて綴られた一冊となっています。

一時期はタワーマンションに賃貸暮らしを長くされていた時もあったそうですが、今は購入時築40年の中古一軒家を購入され、お住まいのようです。節約生活といえども、耐え忍ぶような生活では決してなく、おしゃれに明るく節約生活を楽しんでいる様子が伝わってきます。そんな老後を送られていらっしゃる著者の視点から学べる点は多いと思います。

そのような本著の中で刺さったのは「シンプルと殺風景の違い」について。
ミニマリズムにも通じる考えですね。

片付けが「ブーム」になり始めた頃、気になっていたことがあります。
「シンプルと殺風景」はどう違うのかということです。
ブログや雑誌でミニマリストの部屋をめにして「ああ、素敵だな」と感じるときと、そうでないときがあります。同じようにモノがなにのに、どう違うのかなと考え観察していました。
2つの違いは、やはり先にに述べた「持ち主を感じさせる部屋」とそうではない部屋ということになります。
同じように「持ち主の色」を感じさせても、その色が私好みではない場合もあります。
残すモノによって、その人が浮き出ているーーー。自分の部屋にはそんなモノだけを残したいとつくづく思ったものです。

自分が好きで、これが自分の色だとが感じられるような、残すべきものを吟味する。
それ以外のものを減らすことで、残ったものはより一層に浮かび上がり、強調される。

そんな部屋であれば自分の快にもつながるし、人からみても素敵だなと感じる部屋だと思います。

今、部屋の断捨離を進めています。
シンプルな部屋には住みたいですが、殺風景な部屋にはしたくないとは思います。

紫苑さん自身はミニマリストではありませんが、ミニマリズムについてふと考えさせられた
一節でした。

部屋ではなく、人生にも置き換えて考えます。

人生に余白を。
そして残った部分には自分の色が浮き出るような人生を送りたい、なと。
そんな事を思った本でございました。

以上、ケンゴンでした。
それではヒュッゲな一日を。