こんにちは。ケンゴンです。
今回の本は『#好きなようにしてください』楠木 建 著(ダイヤモンド社)。
NewsPicksというサイトの、読者からの仕事のお悩み相談の連載をまとめた本である。
この本の購入に至った経緯は忘れてしまった。正直に申し上げると、購入してから約1年間「積読」になっていた本である。
この本の題名、そして表紙の佇まいからして、漂ってくるスゴ本感がすごい。それ故、私は怖気づいてしまった。読んでみたところ、スゴ本ではなかったらどうしようかと。その場合の落胆感を想像すると、ページを開くことが出来なかった。そして、約1年が過ぎ去ったのだが、この度、意を決して読むことにした。
結論を申し上げると、期待通りのスゴ本だった。文章が読みやすい。分厚い本なのだが、読み始めるとそれを感じさせなかった。もっと早く読めばよかった、と思った、というわけでもないが、今が私がこの本を読むべきタイミングだったのだろう。
何をやらないか
人生はトレードオフ。その本質は「何をやらないか」を決めること。
「何をやらないか」。最近、このワードを含む本に多く触れている。そういった本を引き寄せている。好きな言葉である岡本太郎の「積み減らし」の考えにもリンクする。
やりたいことがなくても、やりたくないことをやる必要はない。
「やりたいことがない」 ならば 「やりたくないことをやらねばならない」という発想になってしまっていたのではないかと気づく。やりたくないことをやってくださいとは「誰も頼んでいないですよ」。
何よりも一番たいせつなこと
いますぐに実行可能で、しかも僕が何よりも大切だとおもっていることを最後にお話しましょう。
それは、自分が面白くて重要でどうしても人に伝えたい、わかってもらいたいということを書くということです。
もっと言うと、自分でそう思えることしか書かないということです。
上記は、どうしたら著者のようなうまい文章がかけるのか?という質問に対する著者からの回答。HowはWhatについてくるもの。人にどうしても伝えたいことであれば、自然とうまい文章構成になるものです、と著者は更に回答する。
上述の「何をやらないか」、の話にも繋がっている。好きなものだけを書けばいい。逆に言えば嫌いなものを書いて通用するほど、世の中甘くはない。「好きこそ物の上手なれ」という言葉は真実だ。「好き」という感情が持つパワーは想像以上に強い。
余談だが、私は、朝マックメニューが好きでしょうがない。昔知り合いに朝マックメニューの素晴らしさについて熱弁したら、セールスマンになれるよと言われたことを思い出した。喋りはあまり得意ではなく営業職には向いていないと思っていたのでとても嬉しかった。
「好きなようにしてください」という題名。一見、適当に突き放すニュアンスの題名に思える(著者はそれを狙っている)が、「好き」の気持ちに従うことが正しい道である、という著者からの端的で慈愛に満ちたアドバイスだ。
エリック・ホッファー
小野光治
ポール・ロバーツ
上記の人達はこの本で紹介されて初めて知り、興味を持った人達だ。
スゴ本はその本自体の内容が魅力的な上に、更に世界を拡げてくれる。
以上、ケンゴンでした。
それではヒュッゲな一日を。